生物ろ過とは何かとか、使用目的・ろ過器・ろ過材のメンテナンスなどを具体的に書いています。
 

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この生物ろ過(バクテリアによるろ過)を理解していないと、特に水槽立ち上げ時(飼育魚達が住める環境にする過程)に、飼育魚を死なせてしまうことが多く、癒しを求め飼育し始めても、逆に心に痛手を負うことになり、アクアリウムをあきらめてしまう方もいらっしゃいます。

 

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私も特に初心者の頃、魚達を沢山☆にしてきました。

「生き物の命を大事にしてもらいたい」ので、知る事によって長生きできる環境を作ってやりましょう。

いろいろ勉強したことで、カーディナル・テトラを最長8年以上、ラミィノーズ・テトラを最長10年以上長生きさせました。

あなたも、ろ過を理解し、アクアリウムで癒されましょう。

カーディナル・テトラ

 

ラミィノーズ・テトラ

 

◎生物ろ過とはどんなものか

水槽中にある有機物(残り餌・飼育魚の糞・水草の切れ端など)を バクテリアの働きによって分解し、毒性のある物質から毒性の少ない物質に変えるのが、生物ろ過です。

生物ろ過の過程で、アンモニアや亜硝酸塩が発生します。

アンモニアや亜硝酸塩は毒性が高く、もちろん飼育魚達にとっては、毒になります。

 

バクテリアというと、なにか悪いイメージを持たれる方もいらっしゃるでしょうが、ここでいうバクテリアは、水の中にある有機物を分解するには、なくてはならないものです。

 

どのような時に、アンモニアや亜硝酸塩や硝酸塩が増えるかというと、

水槽立ち上げ時や、

急激に飼育魚の量(=数x大きさ)を増やしたり、

餌の量を増やしたり、

餌を替えたり、食べ残しが出やすい細かい餌を与えた時などに、餌が残りやすくなったりする事で、水槽内に有機物が増えます。

有機物としては、飼育魚の餌やフン、流木のカケラ、水草の枯れたものなど、動植物の体を構成・組織している物質で、時間と共に腐敗菌により腐ったり、バクテリアの硝化作用により分解されます。

腐敗菌は、水も腐り水質悪化に繋がりますので、水槽内に硝化バクテリアが豊富にある状態にしてやることで、腐敗菌以外にも、病原菌にも打ち勝つ水槽にしてやりましょう。

硝化バクテリアにより、有機物→アンモニア→亜硝酸塩→硝酸塩の一連の作用が起こります。

これを硝化作用といいます。

立ち上がった水槽で通常に飼育するなど、ゆっくりとした変化であれば、順次硝酸塩に変わりますので、アンモニアや亜硝酸塩が急激に増える事はありません。

ですが、硝酸塩は徐々に溜まっていきますので、換水や水換えが必要となります。

硝酸塩が増えるとpHが下がります(硝酸塩だけが原因ではありません)ので、毎日pHを測る事をお勧めします。

水道水のpHは、地域や時期により変化しますので、時々飼育水に使用する水道水のpHや硬度を調べることも必要です。

 

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硝酸塩は毒性は弱いですが溜まると、飼育魚の不調や苔の発生の原因にもなりますので、水換え・換水が必要になります。

硝酸塩が溜まると、pHも下がってきます。

なるべく、飼育魚に合ったpHの範囲で飼育するようにしましょう。

 

 

◎生物ろ過の目的

アクアリウムで一般的に言う好気性ろ過では、水槽の水中にある有機物を硝化バクテリアの力で、有機物→アンモニア→亜硝酸塩→硝酸塩に変換するのが目的で、増えた硝酸塩を減らすのは、水換えや換水で対処します。。

通性嫌気性ろ過では、有機物→アンモニア→亜硝酸塩→硝酸塩→窒素まで変換し、硝酸塩の溜まるスピードは落ちますが、溜まった総硬度を下げるのに換水を、底砂の汚れを少なくするのに水換え、硝酸塩も少しずつ溜まりますので換水で減らす事ができます。

上記のろ過ができないと、例外はありますが、通常エサやフン・水草の枯れたものなどの有機物は腐敗し、水が腐ってきて腐敗菌の巣窟となり、飼育魚が棲めない水になってしまいます。

ろ過能力という点から言うと、質のよいろ過材が多くろ過に使われる事で、ろ過能力は大きくなります。

 

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アンモニアのテストは、重要ではありません。

亜硝酸塩が無くなってから飼育魚を入れることになります。

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◎ろ過器でいえば

上部ろ過・外部ろ過・底面ろ過・オーバーフロー・水中フィルター・スポンジフィルター・外掛けろ過等です。

上記には、通常装備のろ過材では、生物ろ過がわずかしかできないものも含まれていて、生物ろ過用のろ過材を入れたものになります。

ろ過器によっては、通性嫌気ろ過ができません。

ろ過材の質や量により、ろ過能力が変わってきます。

 

◎生物ろ過に使用するろ過材の種類

バクテリアが住みやすいように、多孔質の素材が多く販売されています。

砂も大きさにより、ろ過材として使用されますが、バクテリアが付着できないようなツルツルのものでは、ろ過材に使用できません。

 

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◎生物ろ過材のメンテナンス

生物ろ過に使用するろ過材も汚れてくると、ろ過能力が落ち、飼育魚に悪影響が出ますので、掃除をする必要がありますが、きれいにしすぎるとせっかく増えていたバクテリアが急激に減るので、多孔質の素材を使用したろ過材などの場合は、水槽やろ過器から取り出し、水道水には塩素が含まれているので、飼育水で軽く洗うようにしましょう。

底面ろ過の底砂も、汚れてきたら、プロホースなどを使用し、底砂の汚れを吸い出します。

底砂を取り出し、水道水で洗うなどは、やめましょう。

洗いすぎると、ろ過能力が低下し、水槽立ち上げ時に近い環境になってしまいます。

底面ろ過の場合、底砂の汚れが溜まらない程度に、底砂の汚れを吸い出すだけにします。

底面ろ過を使用していない、底砂をろ過材として使用していない場合でも、汚れを溜め込むと水質悪化の原因になります。

取り出して飼育水で洗ってもいいですが、プロホースなどを使用し、底砂の汚れを吸い出しましょう。

 

◎生物ろ過には、大きく分けて2つある

一般的な好気ろ過と、通性嫌気ろ過があります。

 

好気ろ過と通性嫌気ろ過について、書いていますので、カテゴリー(通性嫌気性ろ過について)下記リンクからご覧ください。

通性嫌気性ろ過について

 

生物ろ過だけでなく

生物ろ過と物理ろ過の併用

生物ろ過と物理ろ過や吸着ろ過の併用

をすると、より効果的です。

但し、吸着ろ過に関して言えば、吸着除去しなければならないものが水中になければ、必要ありません。

 

◎ツイッターへ質問が来ましたのでお返事しました

「高蛋白質の餌はアンモニア発生しますか?」

「酸欠は大丈夫なんですか?」

「エアレーションをすることでペーハーとアンモニア濃度の上昇が心配なんですが!?」

という質問が来ましたので、共有します。

追記 : 餌を変える場合、ちゃんと食べてくれれば問題ありませんが、一度に変えると飼育魚がその餌に馴れてなく食べない場合もあって、その場合、残り餌が増える可能性があります。

餌を替える時は、今までの餌を減らし減らした分だけ新しい餌を増やすようにすれば、徐々に慣れると思います。

しばらく続けて食いつきが悪い場合、残り餌の原因になり、水質を悪化させるので、なるべく大きいスポイトなどで取り除き、食いつきの悪い餌は、やめた方がいいかもしれません。

例外として、小型熱帯魚などは、ブラインシュリンプや冷凍赤虫・冷凍ミジンコなどの餌の場合、すぐに食いつく可能性は高いです。

私の場合、少なくとも2~3種類の餌を栄養を考え同時に与えて馴れさせています。

そうする事で、もし1つの餌が無くなっても、とりあえず今ある餌でしのぐ事ができます。

私が与えているのは、冷凍赤虫・冷凍ミジンコ・人口飼料などですが、冷凍ミジンコは、細かいので残り餌が出やすく、ある程度ろ過が強力でないと水質悪化しやすくなります。

 

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