吸着ろ過とは何かとか、使用目的・ろ過器・ろ過材のメンテナンスなどを具体的に書いています。

 

◎吸着ろ過とはどんなものか

水中にある生体に有害となる物質や、におい、濁り、色素など不純物を吸着させ取り除くろ過のことで、物理ろ過や生物ろ過とは別のものです。

水槽立ち上げ初期に発生する有害物となる、有機物からバクテリアによる生物ろ過で発生するアンモニアなどの吸着による水質変化の緩和や、硬度を下げ軟水にしたり、水の臭いや、流木などから出る灰汁(あく)等の色素を吸着させることです。

 

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但し、活性炭による吸着では、水中のアンモニアの吸着は期待できない。

アンモニアに対しては、ゼオライトが微量ながら比較的有効かと思いますが、淡水での場合であり、塩分の入った海水・汽水水槽では、効果が非常に薄くなり、珊瑚に必要なカルシウムを吸着してしまうのと、塩分濃度が変わることで、アンモニアの放出が起こるなど、大きなリスクを伴うので、海水・汽水水槽では、使用しないようにしましょう。

 

◎吸着ろ過の目的

水槽中にあると困る、有害物質、におい、濁り、色素などをすばやく取り除く事などに使用され、一時的に使用する事が多い。

小型水槽のろ過槽は小さいものが多く、物理ろ過と共に有害物質の吸着によるものが多くあるようですので、多孔質ろ過材を入れ生物ろ過も併用するとよい。

水槽水で言えば、カルシウムイオン、マグネシウムイオンなどのミネラル分を吸着し、硬度を下げ軟水にすることや、臭い・色素の吸着に使われます。

生物ろ過では除去できない、わずかな量の有機物を吸着除去するのが吸着ろ過の目的になります。

 

○活性炭は主に、におい、濁り、色素など不純物を吸着するのが目的。

○ゼオライトは主に、カルシウムイオン、マグネシウムイオン、アンモニアを吸着するのが目的。

使い分けし、効率よく不要な物を吸着させましょう。

外掛けろ過器のカートリッジフィルターは、若干の生物ろ過はありますが、主に吸着ろ過と物理ろ過になります。

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(外掛けろ過器にカートリッジフィルターと多孔質ろ過材を入れると生物ろ過を強力にできますが、メーカーのお勧めではありません)

 

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◎ろ過器でいえば

外掛けろ過器でいうカートリッジフィルターは、吸着に物理ろ過も兼ねています。

上部ろ過器や外部ろ過器の中に入れることで、吸着ろ過できます。

投げ込み式フィルターや水中フィルターなど色々なろ過器に、サブ的に使用される事が多く、交換が必要なため、ランニングコストが掛かります。

 

◎吸着ろ過材のメンテナンス

活性炭は物理的に吸着する、ゼオライトは化学的に吸着するが、どちらも吸着限界を超えるとまったく吸着しなくなり、溜まった物質を放出し害を及ぼすことになりますので、自分で交換時期を判断するのは難しいですが、吸着するべき物質の吸着が止まったかどうか、判断しなければなりません。

色素のようなものであれば、見た目で判断できますが、ミネラル分の吸着など化学的なものは、試薬で検査する必要がありますので、メーカーの予測である推奨の使用期間を守り早めに交換するのが一番簡単です。

使用環境(吸着すべき物質が多いか少ないか)により、メーカーの予測である推奨の使用期間より吸着限界が早くなったり、遅くなったりします。

活性炭、ゼオライト共に、再生可能らしいですが難しいようですので、交換が一番です。

 

吸着ろ過は、吸着除去しなければならないものが水中になければ、必要ありません。

吸着ろ過はメインにせず、一時しのぎ的な使い方がいいでしょう。

 

 

◎「上部フィルターに使うろ材でオススメのろ材ってなにですか?

それと木からのアクが最近でてきてアク系は炭などの活性炭などの方がいいですか?」

という、質問が来ましたので、共有します。

画像の中にあるリンクは、カテゴリー(ろ過について)です。

下記リンクをご覧ください。

ろ過について

 

 

吸着ろ過だけでなく

吸着ろ過と生物ろ過の併用

吸着ろ過と物理ろ過や生物ろ過の併用

をすると、より効果的です。

 

実際のところ、アクアリウムにとって吸着ろ過は、物理ろ過や特に生物ろ過を理解していれば、よほどのことが無い限り必要ありません。

ミネラル分の吸着や、魚病薬の色素・流木のアクなどが主になり、換水でも薄める事ができるので、絶対必要かといえば、一般的にはそうでもないといえますが、あなたの水槽の水換え・換水する水の成分によるところもありますので、時々交換する水の水質を調べておくといいでしょう。

 

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